「ティラノサウルスに色を付けよう」を開催しました。

4月13日に「模型に色をつけよう」を開催しました。
今月の模型はティラノサウルス。

 

「闘ったあとだから体に傷をつける!」や「狩りしたから口に血の色を塗る!」など、それぞれの模型にストーリー性がありました☺

次回は5月5日、イエネコの模型です。ご予約おまちしております。
詳細とご予約について

イヌワシに色を付けよう(軽食つき)

今日は月に一度の体験イベント、「模型に色をつけよう(軽食つき)」を開催しました✨

今回のテーマはイヌワシ。

軽食にはアンフィくんカレーと、デザートに杏仁豆腐が登場しました!

はじめに、3Dモデルが模型として出力されるまでの流れを解説して、いざ色塗りです。

元となった3Dモデルをぐるぐる回しながら、「このグラデーションだとリアルに近づく!」「この羽の色は幼鳥なんだね~」などの声が聞こえてきて、観察の成果を発揮しているようでした☺

2024年4月~6月のイベント最新情報

模型に色をつけよう(軽食付き)の日程と模型の内容が決まりました!

4月13日(土) ティラノサウルス
5月5日(日)   イエネコ
6月1日(土)   カエル:ツチガエル、アマガエル、ヒキガエルから選択できます

・時間:12:10~14:10(どの日程も同じです)
・事前予約制のイベントです。詳細はきみの自然体験館のホームページをご確認ください。

きみの自然体験館:アンフィが運営する「きみの自然体験館」の紹介 | アンフィ合同会社 (amphillc.com)

3D模型の色塗り体験(軽食付き)

2024年1月6日に、色塗り体験(軽食付き)を開催しました。

今回の模型はフクロウ。
ゲストに本物のフクロウが登場しました。

体のつくりを観察しながら着色してくれました!

軽食は弊社のイメージキャラクター「アンフィくん」をモチーフとしたカレーでした。

アジアゾウ の3Dデータ化とレプリカ製作

 アジアゾウ の3Dデータ取得とレプリカの製作を7月に実施してきました。日本平動物園で長年愛されてきたアジアゾウのシャンティをアンフィ合同会社が3Dデータ化して全身骨格を復元しました。ゾウの骨は脂分が多く、脂が反射するためデータ取得がかなり難しい作業でしたが200個近い骨すべてをデータ取得して完成させました。データを基に実物大の手のレプリカを作製したほか、全身骨格縮小レプリカを完成させました。

こちらは本物のゾウの頭骨をフォトグラメトリで3Dデータ化している様子です。

アジアゾウ の全身の骨が収められたコンテナ

頭骨以外にも脊椎や肋骨、手足の手根骨や足根骨も含め180パーツ以上の骨をすべての3Dデータ化しました。

アジアゾウ の全身骨格をデジタル内でくみ上げている様子

完成した3Dモデルです。専門家の指導の下で骨格の位置や角度を調整しました。大きな頭に19対もの肋骨、腰椎は3つしかありません。やはりアフリカ獣類は肋骨が多いの特徴的ですね!また、尾は大変長いのも骨格にしてみると気が付く点ですね!

専門家からは肩甲骨は上端が最も高くなるように調整することと、四肢骨をまっすぐに伸ばすことです。巨大な体を支えるのに適した構造になっているんですね。

アジアゾウ の指骨を3Dプリンターで出力した様子

さっそく3Dプリンターで出力開始です。こちらは左手の手根骨。

アジアゾウ の手の骨レプリカをくみ上げている様子

左手の各骨は実物大で出力して針金で組み立てます。卵パックの上に並ぶのは指先と種子骨です。

アジアゾウ の手の等倍レプリカを出力して着色している様子

ミニチュアの交連状態の手も作成して位置を確認しながら組み立てます。色も脂の色をはじめに着色してリアルに仕上げていきます。

アジアゾウ の頭骨縮小レプリカを3Dプリンターで出力している様子

手とは別に縮小全身骨格も作成していきます。3Dプリンタから出力されているのは頭と下顎です。

アジアゾウ の縮小全身骨格を針金を使ってくみ上げている様子

こちらも針金でくみ上げていきます。完成までもう少し!

アジアゾウ の縮小全身骨格レプリカが完成
アジアゾウ の等倍の手のレプリカが完成

完成した縮小全身骨格と手の実物大模型です。こちらの模型は2023年12月16日から日本平動物園で見ることができます。骨格については実物大も作成ができるので、一度データを取得しておけば用途に合わせてオリジナルの等倍全身骨格も作成できます!

レプリカをつくる博物館 について 展示と研究

施設設置の経緯

 レプリカをつくる博物館 は紀美野町の「令和4年度旧神野保育所の利活用に関する民間提案制度」にアンフィ合同会社の提案書「町内外の人が3D技術を活用して自然と観光をより学び楽しめる多目的施設」が採択され2023年1月から「きみの自然体験館」として運営を開始しました。2025年9月に「レプリカをつくる博物館」に改名し、製作・収集を続けている資料をご覧いただけるよう、無料で公開しています。
 アンフィ合同会社は2018年に設立した博物模型専門の製作会社で、3D技術を活用しており、自然史資料の製作が中心となっています。博物館や大学機関での展示や講義でご活用いただけるように、製作にあたっては学会や研究会を通しての専門家との意見交換や文献、標本を収集しています。また研究活動もおこない、成果は学会で発表するほか、展示やフォーラムで公開しています。

方針

 当施設は博物館DXを達成するため、他組織とも連携して資料の収集と保存を継続的に行います。また、標本のレプリカの提供を進めることで、教育と研究への活用に積極的に寄与します。

自然史資料のデジタル化

 施設内では日々標本類の3D化と3Dプリンターを使ったレプリカ製作をしています。3D化にはレーザーを使った3Dスキャナー、フォトグラメトリ、X線CTを使用しています。3Dデータはデジタル空間で共有することもできるため、博物DXにもおいても有効で、館外でもスマートフォンやパソコンから閲覧することができます。また、X線CTにおいては非破壊的に内部構造を3D化して共有することができることから、骨の角度や位置などを正確に把握することができます。それより、正確な全身骨格レプリカを製作することができます。この取り組みは雑誌ニュートンの2025年2月号で掲載されました。

館内展示

 施設内ではレプリカについての解説や、標本と組み合わせた展示を実施しています。展示物は頻繁に入れ替えるため、来館されるたびに様子が変わるのも見どころかもしれません。

レプリカについての展示
施設周辺で見られる昆虫の展示
骨格標本やX線CTで撮影された動物の骨格レプリカ
剥製の展示
イベント
アンフィCafé
アンフィビオトープ
ビオトープを作ろう!
日本両生類研究会

施設周辺の自然を紹介

野鳥(2025年5月~6月)

「レプリカをつくる博物館」では、模型や標本を使った展示、体験イベント、販売をおこなっています。現在は博物館類似施設として和歌山ミュージアムコレクションに掲載されています。

開館時間:10時~16時(入場無料)

休館日:月曜日

住所:和歌山県海草郡紀美野町神野市場78

電話:0734-88-5513(開館時間のみ)

メール:amphi09LLC@gmail.com

駐車場:館前に無料駐車スペースがございます

体験イベント

オリジナルで製作した模型に色を塗る体験イベントや周辺の生き物を観察するイベントなど、定期的に開催しております。

体験イベント「模型に色をつけよう」

当館ではアンフィ合同会社で製作した模型に着色ができる体験イベントを実施しています。

【生き物の模型】
以下の写真からお好きな種類の模型を選んでいただき、体験ご希望日の1週間前までに当館へご連絡ください。模型を準備してお待ちいたします!参加費は一体につき1,500円です。

※団体で体験をご検討中のお客さまへ
当イベントは学校などの団体様向けの教育事業としても開催しています。ご希望があれば価格や大きさの調整が可能ですので、お気軽にお問い合わせください。

色塗り模型の一例

市民参加型イベント「ビオトープをつくろう!」

主催:日本両生類研究会

当館では月に一度、ビオトープでの生き物調査と環境整備を行います。事前予約制です。

この活動は、独立行政法人環境再生保全機構 地球環境基金の助成を受けています。

〈日時〉
毎月第2土曜日
10~12時

〈持ち物〉
・汚れてもよい服装でお越しください
・長靴
・飲み物
・タオル
・網やプラケースなどの観察道具(お持ちの方)
・軍手(お持ちの方)

〈参加費〉
一人につき500円(保険代など)

〈雨天の場合〉
小雨の場合開催します。
最新情報はInstagram:@amphi_llcをご確認ください。

 

アンフィビオトープ

イベント、施設に関する最新情報はInstagramをご覧ください

展示紹介

紀美野町の生き物の展示部屋

紀美野町に生息する生き物を中心に剥製や骨格を展示しています。

ニホンカモシカの展示 詳細は画像をクリック

紀美野町内の動物を剥製や骨格標本を使って紹介しています。ツキノワグマやイノシシ、ニホンジカ、その他にもテンやノウサギなど、町内でよく見かける動物を並べています。

3Dプリンターを使って製作している様子を見学いただけます。様々な模型がどのように製作されているのかを見学いただけます。

販売紹介

アンフィ合同会社が製作した模型を直接販売しています。また、ガチャガチャもご利用いただけます。

フォーラム

2023年7月1日に日本両生類研究会主催の両生類自然史フォーラムを開催しました。約400名の参加者にお越し頂きました。また、キッチンカーやプペルバスも出店し、子どもから大人まで楽しめる大会となりました。

アクセス

お車等でお越しください。施設前に無料駐車スペースがございます。

アンフィ合同会社の販売店及び展示施設が2023年2月にOPEN!

アンフィ合同会社が活用する施設

 アンフィ合同会社は製作現場や当社商品を皆様に直接見ていただきたいとの思いから、旧保育所を利活用して販売及び展示施設をオープンいたします。ここでは3Dプリンターで作った模型や標本作成及び発掘などの体験イベントを開催すると共に地域団体とも協力して紀美野町の自然や文化に関する展示や観察会も実施する予定です。

 オープンは2023年2月1日からを予定しております。施設の開館は土日祝日と平日の火~金曜日です。月曜はお休みで、時間は10時から16時を予定しています。入場は無料です。企画や展示内容についても少しずつ充実させていく予定ですので、ご期待ください。

住所:〒640-1243 和歌山県海草郡紀美野町神野市場78

ツキノワグマ の全身骨格を3D化してレプリカを製作したので報告します!

 ツキノワグマ Ursus thibetanus の全身骨格を3Dスキャンして、レプリカを完成させました。この記事ではツキノワグマと製作の流れをご紹介します。

ツキノワグマ の骨格標本
ツキノワグマ の骨格標本

ツキノワグマ について

ツキノワグマ 南アルプスの個体
静岡県南アルプスで撮影した若い ツキノワグマ

 ツキノワグマ はヒマラヤから、インドシナ北部、中国、海南島、台湾、朝鮮半島、ロシア沿海地方、日本に分布し、その一亜種であるニホンツキノワグマ Ursus thibetanus japonicus が本州、四国に分布し、九州の個体群は絶滅したと考えられています。成獣の頭胴長は1200~1630mm、体重は55.0~187.5kgです。和名の通り月の輪が胸のところに見られます。

ツキノワグマ 胸元に月の輪模様
ツキノワグマ の首元にみえる月の輪模様

 ツキノワグマ の前あしの爪は鋭く、重要な道具であり、武器です。ツキノワグマ の生息する山へ入るとこの鋭い爪によって傷つけられた木を見かけます。

ツキノワグマ の手
ツキノワグマ の前あし
ツキノワグマ の爪痕
ツキノワグマ の爪痕が残る桜の樹皮

ツキノワグマ を3Dスキャン

ツキノワグマ の頭骨を3Dスキャン
ツキノワグマ の頭骨を3Dスキャンする様子

 ツキノワグマ の骨の一つ一つを3Dスキャナーを使ってデジタル化しました。データ取得にはコツがいります。特徴の少ない肋骨は難しく、何度も失敗しながらデータを構築しました。なお、回転台を使用すしたり、回転させる方向を工夫することでと失敗を減らすことができます。

ツキノワグマ の頭骨の3D
ツキノワグマ の頭骨の3Dデータ側面
ツキノワグマ の頭骨の3Dデータ 腹面
ツキノワグマ の頭骨の3Dデータ腹面

 この作業をひたすら繰り返し、ZBrushで結合させて完成させました。なお、今回の個体は静岡県のツキノワグマを使用しています。性別はオスで、体重は21.3kgの若い個体です。

 完成した3Dモデルを3Dプリンター専用のソフトウェアで処理し、出力する際の大きさを手のひらサイズに変更しました。使用した3Dプリンターは光造形式です。

 そして完成させたのが下のレプリカです。今回は座っているポーズにしていますが、歩いている状態にも変更することもできます。すべての骨をばらして完成させているからこそできることです。

ツキノワグマ の全身骨格の3Dデータ
完成した ツキノワグマ の全身骨格の3Dモデル

ZBrushでは対象以外の部位を透過させることができるため、自然な骨の並びに調整することができます。

ツキノワグマの首の骨の3D
ツキノワグマ の骨格の拡大 第3頸椎以外を透過

全身骨格レプリカ

 出力した直後は不要なレジンが付着しているため、アルコールで除去します。次に扇風機を使ってアルコールを飛ばして乾燥させます。乾燥後は紫外線を照射して二次硬化させます。そして、手作業でサポート材を除去していきます。完成までに1か月程度要する場合もあります。

サポート材を除去した後の ツキノワグマ
サポート材を除去した ツキノワグマ とサポート材が付いた状態のニホンジカ

 エアーブラシを使って骨らしい色を再現していきます。標本を参考に着色しているのでリアルな色に仕上がります。

着色される ツキノワグマ のレプリカ
着色される ツキノワグマ のレプリカ
ツキノワグマ の 全身骨格 レプリカ
ツキノワグマ の縮小レプリカ ショップへは画像をクリック!

 今回は ツキノワグマ を題材に骨格の3Dスキャン、3Dデータの構築、3Dプリンターを使ったレプリカ製作の様子を報告しました。このレプリカに興味を持っていただいた方は、是非ともショップもご覧いただければと思います。

BASE販売ショップ
ショップ

シントウトガリネズミ

 静岡県南アルプス地域の標高1800m以上には世界でも最小クラスの哺乳類が生息しています。体重は5~10g程度。ほとんどを地中や苔の下で過ごすようで、生きている姿を見かけることは極めてまれです。

 動画は静岡県で調査員として活動していた時にたまたま生きた状態で見つけたシントウトガリネズミです。大食漢で昆虫だけではなく、キャットフードも食べていました。似た種類の動物にジネズミというのがいますが、歯を観察すると簡単に見分けることができます。ジネズミの歯は白いのに対して、トガリネズミの仲間は歯が紅いのです!

シントウトガリネズミの頭蓋骨
シントウトガリネズミの下顎

 シントウトガリネズミはトガリネズミ形目というグループに属しており、南アルプスにはこの他にアズミトガリネズミが生息しています。見た目が似ていますが脳頭蓋の形状や歯の高さ、神経孔などから識別することができます。詳しく知りたい方は以下URLをクリックください。

06/佐々木・高田_P27〜P34.indd (spmnh.jp)

 当社が所在する和歌山県にもシントウトガリネズミに関する記録があるそうなので、今後も調査で明らかな情報が手に入った際はこちらのブログに追加していきます。

 なお、当社ではシントウトガリネズミの全身骨格レプリカを販売しています。興味のある方は以下画像をクリックしてみてください。