アジアゾウ の3Dデータ化とレプリカ製作

 アジアゾウ の3Dデータ取得とレプリカの製作を7月に実施してきました。日本平動物園で長年愛されてきたアジアゾウのシャンティをアンフィ合同会社が3Dデータ化して全身骨格を復元しました。ゾウの骨は脂分が多く、脂が反射するためデータ取得がかなり難しい作業でしたが200個近い骨すべてをデータ取得して完成させました。データを基に実物大の手のレプリカを作製したほか、全身骨格縮小レプリカを完成させました。

こちらは本物のゾウの頭骨をフォトグラメトリで3Dデータ化している様子です。

アジアゾウ の全身の骨が収められたコンテナ

頭骨以外にも脊椎や肋骨、手足の手根骨や足根骨も含め180パーツ以上の骨をすべての3Dデータ化しました。

アジアゾウ の全身骨格をデジタル内でくみ上げている様子

完成した3Dモデルです。専門家の指導の下で骨格の位置や角度を調整しました。大きな頭に19対もの肋骨、腰椎は3つしかありません。やはりアフリカ獣類は肋骨が多いの特徴的ですね!また、尾は大変長いのも骨格にしてみると気が付く点ですね!

専門家からは肩甲骨は上端が最も高くなるように調整することと、四肢骨をまっすぐに伸ばすことです。巨大な体を支えるのに適した構造になっているんですね。

アジアゾウ の指骨を3Dプリンターで出力した様子

さっそく3Dプリンターで出力開始です。こちらは左手の手根骨。

アジアゾウ の手の骨レプリカをくみ上げている様子

左手の各骨は実物大で出力して針金で組み立てます。卵パックの上に並ぶのは指先と種子骨です。

アジアゾウ の手の等倍レプリカを出力して着色している様子

ミニチュアの交連状態の手も作成して位置を確認しながら組み立てます。色も脂の色をはじめに着色してリアルに仕上げていきます。

アジアゾウ の頭骨縮小レプリカを3Dプリンターで出力している様子

手とは別に縮小全身骨格も作成していきます。3Dプリンタから出力されているのは頭と下顎です。

アジアゾウ の縮小全身骨格を針金を使ってくみ上げている様子

こちらも針金でくみ上げていきます。完成までもう少し!

アジアゾウ の縮小全身骨格レプリカが完成
アジアゾウ の等倍の手のレプリカが完成

完成した縮小全身骨格と手の実物大模型です。こちらの模型は2023年12月16日から日本平動物園で見ることができます。骨格については実物大も作成ができるので、一度データを取得しておけば用途に合わせてオリジナルの等倍全身骨格も作成できます!