FRP に材質転換したツキノワグマ

FRP を使ったレプリカ!

 FRP に材質を変えることで模型の強度をあげることができます。アンフィ合同会社では3Dプリンターで出力した模型を材質転換し、野外などの過酷な環境でも耐えられる精密模型を製作しています。製作の様子をツキノワグマの剥製からデジタル化し、模型を作成する事例を使ってご紹介します。

こちらは本物!鼻先がながくつぶらな瞳の剥製

 ツキノワグマ の剥製からレーザー式3Dスキャナーを使って3Dモデルを取得しました。剥製のポーズや顔つき、長い鼻先など、本物から模型を作成することにこだわっています。

FRP のレプリカを作製するため、3Dスキャナーを使ってデジタル化しています

 高さが1メートル程度の剥製のため、今回はレーザー式の3Dスキャナーを使用しました。剥製の周りをハンディの3Dスキャナーを持って取得して高精度データを構築します。完成したデータは上の画像をクリックしてみてください!

3Dプリンターで出力した雌型

光造形式の3Dプリンターを使って雌型を作り内側にポリエステル合成樹脂とガラス繊維をつけてFRPの模型を成形していきます。

試作品ですが、真っ白な部分が3Dプリンターで出力したレジン樹脂で飴色の部分がFRP
FRP に完全に材質転換!同様の方法で雌型のレジン樹脂を取り外して他のパーツも連結
FRP の材質となったツキノワグマのレプリカ!すべてのパーツを連結
月の輪模様など、剥製の個体の特徴をレプリカに塗っていく
FRP に材質を変えて着色もおわり、野外でも耐えられるレプリカが完成しました

光造形式の3Dプリンターの精度とFRPの頑強さを兼ね備えたレプリカを完成させることができました。野外でのイベントなど雨がふるかもしれない環境でも使用できるレプリカは、安心していろいろなところに持ち運ぶことができます。今回のレプリカは内部が空洞のため、重量は20キログラム以下でした。

色塗り体験用に手のひらサイズで出力したツキノワグマ